「糸紡ぎの大いなる意味」

ガンジーの唱えた糸紡ぎの重要性とは・・・

非暴力、女性エンパワーメント、自立、平等、足を知る、心の平和などを含む。インド滞在中、私にとっての最大発見は「糸紡ぎの大いなる意味」に触れたこと。昔からなぜか「糸」に惹かれていて、ここ最近は織物、糸を紡ぐ大切さを感覚としてあり、それをすること自体に重要性があり、根拠もなく女性達と糸を紡ぐ、織物をする場を共にしたい・・・と思っていたら、インドでの発見で私の中での多くの点が繋がった。

ガンジーの唱えた糸紡ぎ

ガンジーは毎日1時間糸を紡ぎ、宗教・祈りと同じようにこの行為・時間を大事にしていた。また、他の人達にもこの重要性を唱え、各家庭に糸紡ぎ機が行き渡るように持ち運び可能な機会まで発明して全ての家に届ける活動にまで取り組んだ。

「糸車」を「非暴力、自立」の象徴として、インド独立の際も糸車を国旗の中に入れる重要性まで唱えている。

糸を紡ぐとは以下のようなことを意味した

・貧しい時代に女性は衣服がないため社会参加ができず、衣服を得るためには輸入(英国)に頼る必要があった。自給自足を可能とするためにも自分達で衣服を作り、社会参加ができるようにと経済的な自由/self dependency(自立)、仕事や雇用の創出。英国からの独立。生産者となり自信がつく。
・women empowerment (女性のエンパワーメント)。家で取り組め、自分の洋服を持つ事により、社会に出られる。
・手仕事の大切さ:頭・ハート・手を連動させることにより、心を落ち着かせ、忍耐力をつける。open eye meditation、瞑想の一環・「足るを知る生き方」:消費社会となった今、必要な分だけ自分で作り大事に使うというあり方。
・「糸車」、糸を紡ぐことにより、綿生産者から受け取り、洋服の作り手に繋ぐというプロセス、関係性の中にいる。


現代においての糸を紡ぐとは

インドにおいても今は手で糸を紡ぐ人は少ない。糸を1日紡いでも(しかもできるようになるのに時間がかかる!)数円にもならないので、生産ではなく、生き様としてしているように思える。私が出会い1週間毎朝教えてもらった女性は5歳からずっと1時間以上紡いできていると。「お金でなく自分自身のためにしなさい」「ゆっくりと丁寧にしないと、糸はあなたの人生を表している、切れないように」「糸紡ぎ機は機会でなくあなたのパートナーよ、毎日話しかけなさい」「最初の1年は紡ごうと思わない、機会と友達になりなさい」と片言の英語で教えてくれた。

近年インドでもガンジーの過ごしたAhemedabadでは再度糸紡ぎの普及活動が始まっている。

これから、したいこと

自分が直感として大事だと感じていた事にあまりにも繋がり、感激し、糸紡ぎに関して知ろうとしていたら、ある日寝床に「あなたの糸紡ぎ機」とプレゼントしてもらい、最終日には「あなたは女性達と今後やっていくのでしょ?その女性達のためよ」と更にもう1つ持たされました。

2つの糸紡ぎ機を抱き抱え帰国し、これからこの子達を磨いて、整え、友達になりながら、紡いでいきます。それ以外にも手で回すスピンドルも8人の女性とやるイメージを抱き、8本プレゼントしていただきました。

頭で考える前に紡いでみたら身体がわかるかもしれません。